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「脂肪溶解注射を打ってたるんだと聞いて不安です」
脂肪溶解注射を打ってスッキリ小顔になろうと考えている人から、このような質問が届きました。
Q.脂肪溶解注射を打ったあと、
たるんだと聞いて不安です。
美容クリニックの施術前後の写真や体験レポートなどではうまくいって成功しているものばかりなのですが。40代の場合、脂肪溶解注射で逆にたるんで老けてしまう可能性があるのでしょうか…。
A.脂肪溶解注射は年齢や肌質、医師の技術によっては、たるんでしまう可能性があります。
美容クリニックの施術事例を見てお気づきかもしれませんが、脂肪溶解注射は比較的若い世代の女性に人気がある施術です。顔の大きさうんぬんではなく、フェイスラインをシャープにして、小顔効果を狙う目的で脂肪溶解注射の施術を受けています。
たとえば、すでにほほなどがたるんでフェイスラインが崩れている40代以降の女性には、脂肪溶解注射は向いていません。基本的には肌に弾力があり、リカバリー力のある肌であれば、たるむリスクは低くなります。
最近人気を集めているのは、デオキシコール酸を配合した新しい脂肪溶解注射「BNLS neo」です。このデオキシコール酸には、リンパ循環排出作用などもあるとされ、肌の引き締め効果も期待できるとされています。
ダウンタイムが短く小顔効果が約3日ほどで体感できることから大変注目されていますが、すべての女性に適しているかというと、そうではないと考えてください。
脂肪溶解注射は「切らない脂肪吸引」
脂肪溶解注射のことを「切らない脂肪吸引」と説明することがありますが、植物由来の製剤を注入することで脂肪細胞自体を減らす効果があることから、このような呼び方をされています。
カラダの場合は脂肪吸引でも脂肪溶解注射でも広い面積を治療しますが、顔の場合はほんの少しの変化でも印象が変わります。したがって、脂肪溶解注射を打つ部位や注入する製剤の量には細心の注意が必要になります。
この注意点について、スキンリファインクリニック広尾院の橋本聡院長がブログで下記のように述べていらっしゃいます。
「脂肪溶解注射がうまい先生ってどういう先生ですか?」 と聞かれたら私はこう答えると思います。
「脂肪吸引手術が上手な先生は間違いなく、脂肪溶解注射の満足度も高い」
私も美容外科の医師ですので、脂肪吸引手術も多数の経験があります。その経験から感じることは、脂肪吸引というのはドクターによって仕上がりの精度のばらつきがとても高い手術だということです。
橋本先生がおっしゃるように、脂肪吸引の経験が少なく、脂肪を溶解しないほうがいい不適切なパーツまで注射を打たれてしまえば、当然その部位はたるんでしまいます。脂肪の厚みや硬さなどによって繊細な調整が必要な施術であることは間違いありません。
脂肪溶解注射は脂肪吸引の技術が高い医師に依頼したい
このほかにもほうれい線が深くなったり、左右のバランスが崩れてしまったりといったトラブルも増えているようです。脂肪細胞は一度なくなってしまったら元には戻りませんので、この点も熟考してから治療を受けるかどうか決めてください。
医師の技術は素人にはわかりにくいものですが、脂肪溶解注射や脂肪吸引の治療に関する情報を発信している先生や、ブログやインスタなどで実績がわかるものを探して、腕のいい医師を探してみることはできると思います。
カウンセリング時にできれば直接担当医に相談して、自分が望んでいる効果が脂肪溶解注射で得られるのか、何回くらい打てばいいか、たるむ心配はないか、左右バランスが崩れた場合は修正対応してくれるのかなど、しっかり確認することをおすすめします。

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